海外安全対策情報(ベトナム南部)(平成30年度第1四半期)

海外安全対策情報(ベトナム南部)(平成30年度第1四半期)

海外安全対策情報(ベトナム南部)
(平成30年度第1四半期(平成30年4月~6月))
平成30年7月3日
在ホーチミン日本国総領事館

1 社会・治安情勢
公安当局によれば,2014年5月中旬に発生した反中デモ,2016年5月初旬に発生した魚大量死事件関連デモ以降,ホーチミン市及び周辺での大規模なデモ等の発生は確認されていなかったが,2018年6月10日から12日に亘って,ホーチミン市内,ロンアン省工業団地内,ビントゥアン省,カインホア省ニャチャン等全国各地で経済特区法案に関する反中デモが発生した。ビントゥアン省では,デモ隊の一部が,放火や破壊行為をする等暴徒化した。また,サイバーセキュリティー法の制定に関してデモを扇動した人物が治安当局に検挙される等しており,今後も上記経済特区法案やサイバーセキュリティー法等に関するデモの発生が懸念されることから,ニュースやインターネット等で情報収集して非常時に備える必要がある。
一方,刻一刻と変化する世界情勢の影響を受け,反政府組織やイスラム過激派による各種テロが発生する可能性も否定できない。
デモ等に遭遇した場合は,絶対に近付かず,速やかにその場を離れる等する,また,テロ被害に遭わないように人が集中する場所を避ける等の配慮が必要である。
昨年は,ひったくり等の邦人被害件数は,前年と比較して微増した。また,本年1月には,サッカーアジアカップU23大会におけるベトナム代表の決勝進出により,若者を中心とした暴走行為による交通マヒ等が各地で発生した。
当館ホームページや外務省の海外安全情報等で最新情報を入手するとともに,貴重品管理には十分注意する必要がある。

2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)以下の統計はホーチミン市統計局発行の「ホーチミン市社会経済状況」から抜粋。刑法犯発生は減少したが、刑法犯の認知件数は減少している。
【刑法犯関係】(2018年1月~2018年6月実績)
ア 刑法犯認知件数:2005件(昨年同期比-251件,-11.13%)
イ 刑法犯検挙件数:1498件(検挙率74.71%,窃盗犯検挙率67.3%)
ウ 刑法犯検挙人員:1661人
エ 刑法犯死亡者:54人
オ 刑法犯負傷者:261人
【麻薬犯罪等】(2018年1月~2018年6月実績)
ア 麻薬犯罪検挙件数:710件
イ 麻薬犯罪検挙人員:1366人
ウ 売春宿摘発数:42件
エ 売春関連検挙人員:112人
オ 賭博犯罪検挙件数:180件
カ 賭博犯罪検挙人員:1049人

(2)邦人被害事案(当館認知総数:13件・ひったくり7件,すり2件外4件)
●4月の被害状況
・被害件数 ~ 4件
・被害種別 ~ ひったくり:4件,
・被害状況 ~ 認知した4件のすべてが,ホーチミン市1区及びビンタン区で発生。いずれも被害者は男性で,在住者も1名含まれる。いずれも犯人はバイクでひったくりを敢行。
・被害実例 ~ 4月中旬,ビンタン区在住の邦人男性が,自宅直近の路上を徒歩で通行中,2人組のバイクに乗車した犯人から旅券等在中のカバンをひったくられた。
●5月の被害状況
・被害件数 ~ 2件
・被害種別 ~ ひったくり:2件
・被害状況 ~ 認知した2件ともバイクに乗車した犯人からひったくりに遭ったもので,市内中心部の発生。被害者はいずれも在住者で,1名は男性でもう1名は女性。
・被害実例 ~ 5月下旬,1区レタントン通りにおいてタクシー待ちをしていた邦人男性が,バイクに乗車した男性から持っていたカバンをひったくられた。
●6月の被害状況
・被害件数 ~ 7件
・被害種別 ~ ひったくり:2件,スリ:2件,窃盗その他:1件,空き巣:1件
置き引き:1件
・被害状況 ~ ひったくりはいずれも1区で発生し,犯人はバイクに乗車。スリは1区の路上と路線バス内で発生。この他,滞在先のホテル室内における空き巣が1件,偽ビナサンタクシー乗務員から携帯電話を窃取される被害を認知した。置き引きはサイゴンセンターのトイレ内で発生。
・被害実例 ~ 6月上旬,1区のマッサージ店から偽ビナサンタクシーに乗車した邦人男性が,高額な運賃を請求を支払った後,証拠写真を携帯電話で撮ろうと構えたところ,同携帯電話を乗務員から盗まれたもの。

(3)邦人以外の被害事案
6月下旬,ベンタイン市場でタクシーに乗車した韓国人男性が,財布を運転手に取り上げられ,取り返したが中身を確認したところ現金を抜かれていることに気がついた。

3 テロ・爆弾事件発生状況
6月20日午後2時ころから2時30分ころまでの間,ホーチミン市タンビン区第12坊公安において,バイクに2人乗りした犯人が,所携の爆発物在中のリュックサックを投げ付け,同公安前に駐輪中であったバイク付近で爆発し,庁舎内で勤務中であった女性公安1名が負傷した。公安が現在捜査中。

4 誘拐・脅迫事件発生状況
邦人に対する事件の発生は認知していない。

5 日本企業の安全に係わる諸問題
6月12日,ロンアン省の工業団地内において,日系企業等にデモ隊が押し寄せ,日本人社員に対し投石する事案(負傷なし)が発生した。今度,経済特区法案やサイバーセキュリティー法に関するデモ発生が懸念されることから,注意が必要。