総領事館からのお知らせ(注意喚起)
平成23年3月
在ホーチミン日本国総領事館
 

当地では以下のようなトラブル、被害報告が増加しておりますので、当地を訪れる際には注意してください。

 

1 空港でのトラブル
(1)入国審査のトラブル
現在、日本国旅券を所有するものは、原則15日以内の滞在では査証を免除されております。ただし15日以内の滞在を証明するため、往復航空券、第三国への航空券、バスチケット等を当然提示する必要があります。15日を越えて滞在する、航空券がオープンチケットである等の場合は、入国前に査証を取得するようにお願いします。 また、入国に際して旅券有効期限が3ヵ月以上(場合によっては6ヶ月以上)必要となっていますので、当地へ入国する際は事前に確認をし、場合によっては旅券の更新を事前に行うようお願いします(当地へ再入国する際もご注意ください)。 なお、入国審査はベトナム政府の専権事項となり、入国時の説明責任は入国するご自身にありますので、入国を拒否された場合でも当館で支援することはできません。

《事例》
・入国時に片道のチケットしか持っていなかったので入国を拒否された。何とかして欲しい。
→申し訳ございませんが支援できません。復路のチケットを購入後、改めて入国審査を受けてください。
・旅券の有効期限が3ヶ月を切っていた。入国後、更新手続きをすぐにするので交渉してもらいたい。
→入国時に旅券の有効期限が3ヶ月以上なければ入国できません。そのような交渉をすることもできないことをご了解ください。
・入国審査官と口論となり入国を拒否されたので何とかして欲しい。
→入国審査はベトナム政府の専権事項であり、説明責任は入国者ご自身にあります。申し訳ございませんが、このような場合も支援できません。

 

(2)猥褻物(図書等)所持に関するトラブル
当地では入出国時だけにかかわらず、猥褻物(図書等)を所持していることによりベトナムの法律違反となり処罰されることになります。 日本とは猥褻の基準が異なるため、日本国内で通常販売されているような週刊誌等の写真でも当地では違反となることがあり、その場合、約1,000~2,000米ドルの罰金(量、内容により)科せられます。 所持しているものを放棄すると申告しても、所持していた時点で法律違反となることから罪を免れることはできませんので、日本とは基準が違うことを認識していただき、週刊誌等の持込みにも注意していただくようお願いします。

《事例》
・現在、税関に摘発されているが、放棄するので見逃してもらえるよう話しをして欲しい。要求される金額が高額であるので交渉して欲しい。
→所持している時点でベトナムの法律違反となっていることから、当館から犯罪を見逃して欲しい等と支援することはできません。また、賄賂に当たるようなものについても、当然支援することはできません。 当館から支援をするとすれば、逮捕し、正式な手続き、裁判により罰金を払うよう申し入れるのみです。
・日本の空港に売っている週刊誌が、なぜ猥褻物になるのか。そのようなものを売っている空港等の売店が悪い。
→猥褻の基準は国によって違います。持込がよい国もあり、悪い国もありますので、ご自身の判断、責任でご購入をお願いします。
・どの程度のものが猥褻にあたるのか?
→当館はベトナム政府機関でありませんので判断できる立場ではありません。必要であればベトナム政府機関にご確認ください。トラブル防止のため、判断に迷うようなものは持ち込まないことをお勧めします。

 

2 市内でのトラブル
(1)ひったくり被害
当地では、ひったくりが多発しており、手口も悪質化しております。 旅行者、特に女性を狙ったひったくりが多く、かばんを奪えるまで、引きずってでも引っ張ることから、怪我をされる人が続発しております。ひどい人は集中治療室に搬送され、緊急輸送されたケースもありました。
被害防止のため、以下の点にご注意ください。
必要以外のものは持ち歩かない。貴重品はかばん等に入れない。
たすきがけをしているからといって、決して安全ではありません。
たすきがけをしていたために引きずられ、大怪我をなされた人もいますので、注意を怠らないようにしてください。
道路の横断、バスや車の乗降車時、特に年配女性を狙ったものが多発しています。
車道近くを歩かない。
歩道だからといっても決して安全ではない。

 

(2)いかさま賭博被害
当館でも再三いかさま賭博被害への注意喚起を行っていますが、毎日のように被害報告がなされています。当地の公安に対して犯人グループの検挙を申し入れしていますが、賭博の現行犯でなければ検挙できないとのことであり、事後捜査による検挙、被害回復は望めそうもない状況です。 これだけを守れば被害に遭うことはありません。


「決してついて行かない」


ここはベトナム(海外)であり、日本ではありません。
今、道で声をかけてきた人は友人ですか?
あなたの親しい人ですか?
そのような人の家について行くのですか?
親切心も大切ですが、冷静に考えて行動してください。

 

3 その他のトラブル
(1) 旅券紛失事案の多発
海外では旅券は大変重要なものです。そのことをしっかりと認識していただき、取り扱いには注意を払うようお願いします。紛失しても安易に再発行してもらえる、旅行日程どおり出国できると思っておられる人が散見されますが、帰国のための渡航書、ましてや旅券の再発給に関しては戸籍謄本(抄本)の原本が必ず必要であるあり、出国に際しても外交文書(ベトナム語の翻訳をつけて)にて出国許可を得なければ出国を認められません。 これらの手続きには日数を要します。航空券の再購入、当地での延泊等が必要となる場合もありますので、紛失防止に努めていただくようお願いします。

《事例》
・ タクシーの中に置き忘れた。
・ 入国審査を受けた後、空港のトイレに置き忘れた。
・ ズボンのうしろポケットにいれていたらスリの被害にあった。
・ ホテルチェックアウト時に返却してもらうのを忘れた。

 

(2)お金の貸付、送金について
当館ではお金の貸付は行っておりません。また、当館への送金を受けることもできません。 現金、クレジットカード、トラベラーズチェック等種類の分散、保管する場所を分散して、不測の事態等を想定して当地への旅行等をしていただくようにしてください。 旅行者が受け取ることのできる当地への送金方法としてトラベレックス(ウエスタンユニオン)を案内しますが、ご自身で確認していただけるようお願いします(必ずしも推奨するものではありません)。