平成25年9月18日
在ホーチミン日本国総領事館
9月に入り,当地では,旅行者が多い市内中心部を中心に,スリ,ぼったくり等の邦人被害が連続発生しています。今後も旅行者等を狙った犯行グループの活動の活発化が懸念され,被害の拡大が予想されます。 また,ひったくり被害についても依然として邦人の被害が頻発しています。つきましては,下記の犯行手口,対策等を参考にしていただき,当地でこうした被害に遭わないよう,十分に注意してください。
1.旅行者を狙った犯罪被害
(1) 手口等
旅行者が多いホーチミン市内中心部(特にファムグーラオ通り,デタム通り,ブイビエン通り,9月23日公園等のいわゆるバックパッカー街周辺)を散策しているところを,ベトナム人男性(あるいは女性)から英語(あるいは日本語)で「バイクで市内を案内してあげる。」「安い料金でマッサージをしてあげる」「安くていいいバーに連れて行ってあげる」「靴を磨いてあげる」(口実は様々)等と話しかけられ,相手の言いなりになってついて行く等してサービスの提供を受けた後に,法外な料金の支払いを強要される「ぼったくり」被害や,上記の様な話しかけや突然抱きつく等身体への接触等の手段で注意をそらされている隙に財布やスマートフォン等を盗まれる「スリ」被害が連続発生しています。
(2) 対策
○どんな理由であれ,見知らぬ者が話しかけて(接触して)きた場合,警戒心を持つとともに他の仲間の動きにも注視する。
○見知らぬ者の話に安易に応じない。ついて行かない(バイクに乗らない)。
※殆どの場合,相手にしない方が無難。拒否してもつきまとう場合は,近くの店舗内に一時避難する。
○屋内外を問わず,スマートフォン,タブレット端末等の高額物品や高額現金は人前で出さず,見られないようにする。
○必要最小限の現金のみを持ち歩き,旅券,クレジットカード等貴重品は安全な場所に保管しておく。
2.ひったくり被害
(1) 手口等
通りを歩いているところを,後ろから近づいてきた(あるいは正面から向かってきた)二人乗りのバイクに,追い越し(あるいはすれ違い)ざまに所持していたバッグやスマートフォン等をひったくられるという手口で,市内中心部を中心に昼夜を問わず発生しています。犯行グループは,財布,ノートパソコン等貴重品の入ったバッグのほか,スマートフォン,タブレット端末,装飾品等を目当てに人物に狙いを定め,これらの人物が道路を横断する間際,あるいはホテルやアパート,飲食店等を出入りする際を狙って(待ち伏せして)犯行に及んでいる様です。特に最近は,上記のスリ手口同様,犯人の1人が話しかけによって注意を引いた後に別の仲間がひったくるという手口も散見されています。
(2) 対策
○ 手ぶらでの外出を心がけ,携行品がある場合は,タクシー等自動車で移動する。
※タクシーを拾う際,または乗降時に被害に遭うケースもあり,自身で路上に出て拾う行為は極力避け,店員や警備員等に呼んでもらい,乗降の際も警戒を怠らない。
○ バッグ類を所持して徒歩で移動する場合は,相当の警戒心を持つ(特に道路の横断時)とともに,道路側に持たず,建物側を歩く。
※ショルダーバッグ等のたすき掛けは,防犯効果はなく,かえって大怪我をする可能性が高く勧められない。両肩に掛けられるリュック等を前掛けにして体の前で所持する等,相当の警戒が必要。
○ ホテル,アパート等の出入りの際は,自分を注視・尾行する者がいないか周囲を警戒する。
○ 万が一被害に遭った場合,決して追いかけたり,抵抗したりせず,自身の生命・身体の安全を第一に行動する。
※犯人はグループで行動しており,凶器を携帯している可能性が高い。
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