海外安全対策情報
      (平成25年度第4四半期(平成26年1月~3月))

 

 

平成26年4月14日
在ホーチミン日本国総領事館

 

1.社会・治安情勢

現在のところ,テロ情勢等はなく,当地の全般的な治安情勢については安定しているものの,南シナ海における最近の中国の活動に関し,2月,ハノイ市内において抗議デモが発生しており,今後の情勢によっては,ホーチミン市内においても同様のデモが発生する可能性がある。デモに遭遇した場合には,速やかにその場から離れ,無用のトラブルに巻き込まれないよう注意を要する。 

2.一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1)

以下の統計はホーチミン市統計局発行の「ホーチミン市社会経済状況」2014年3月号から抜粋したもの。3月18日に行われたホーチミン市公安の会議の席上,スリ被害については,取り締まりにより減少したが,ひったくり被害については,テト(旧正月)期間を中心に依然として被害が多発している旨報告されている。


【刑法犯関係】(平成25年11月16日~平成26年2月15日実績)

ア 刑法犯発生件数:1456件(前年同期比-13.2%)
   内死者22人,負傷者111人
イ 刑法犯検挙件数:955件
ウ 刑法犯検挙人員:1600人弱

【麻薬犯罪等】(平成25年11月16日~平成26年2月15日実績)

ア 麻薬犯罪検挙件数:418件(昨年同期比+162件(+9.4%))
イ 麻薬犯罪検挙人員:643人
ウ 売春組織摘発件数:21件
エ 売春斡旋等検挙人員:106人

(2)

邦人被害事案

1月下旬の平日昼間,ホーチミン市内の9月23日公園のベンチに座っていたところ,靴磨きの男がしつこく声をかけてきたことから断っていたところ,同人が去った後,自身の横に置いていた鞄がなくなっているのに気づいた。
2月下旬の週末深夜,知人と市内中心部を歩いていたところ,二人組の女性に声をかけられ,突然,股間を掴まれ,ひるんだ隙に財布をすられてしまい,バイクで逃走されてしまった。
3月中旬の平日夜間,レタントン通りの飲食店で食事の後,徒歩でホテルに戻ろうとレタントン通りを横断しようとしたところ,バイクに乗った男性に手にしていたバッグをひったくられてしまった。
3月下旬の平日昼間,第3区内の会社事務所前で,仕事の打ち合わせのため立ち話をしていたところ,突然背後から現れた2人乗りのバイクの男性に手にしていたバッグをひったくられてしまった。
(3)

邦人以外の被害事案

2月中旬,ロシア人男性旅行者が,女装した越人男性に売春を持ちかかられ,注意を逸らされている間に身につけていたネックレスを窃取されるといった事案が発生してい。
3月下旬,越人女性が,投資家を装った自称アイルランド国籍の男性外国人にいわゆる「ブラックマネー詐欺」の手口で,3万ドル以上を騙し取られるといった事案が発生している。

 

3.テロ・爆弾事件発生状況
事件の発生は認知していない。

 

4.誘拐・脅迫事件発生状況
邦人の誘拐事件の発生は認知していないものの,1月中にホーチミン市内7区内の病院において発生した新生児誘拐事件の犯人が,3月,ホーチミン市公安当局によって摘発されている。

 

5.日本企業の安全に係わる諸問題
日本企業に対する事件やストライキ等の問題については把握されていない。