在ホーチミン日本国総領事館のホームページへようこそ。
2017年2月半ばに在ホーチミン日本国総領事として着任し,早いもので既に2年が経過しました。日本外務省のベトナム専門家としてのキャリアを積んできた小生としては,自分の専門性を発揮できる任地への赴任でもあり,あっという間の2年間でした。
この2年間においても,ホーチミン市および南部諸省は,着実に発展の一途をたどっているように感じます。特に南部の中心ホーチミン市は,交通渋滞や各種インフラ工事の遅延など,様々な問題を抱えながらも,近代的な都市に変貌しつつあります。
また,ホーチミン市周辺の,ビンズオン省新都市,ドンナイ省,カントー中央直轄市,ロンアン省,バリア・ブンタウ省などでも都市開発が進み,工業衛星都市に生まれ変わろうとしており,1970年代初頭の日本の高度経済成長期を彷彿とさせます。これに呼応するかのように,昨今の傾向としては,日本の地方自治体自身が,直接にベトナム南部各地方との関係強化を目指した動きが顕著となっています。小生の着任以来に限っても,既に12名の都道府県知事がホーチミン市や南部諸省を訪れました。中には,神奈川県知事や山梨県知事のように2年連続でベトナムを訪問された県もあります。
当地進出の日本企業はその積極的な事業展開によリ,ベトナム南部の経済発展に大きく寄与しており,中でも,ホーチミン日本商工会議所の会員企業数はいよいよ大台の1,000社を超え, 上海,バンコックに次ぐ,世界第3位の会員規模と伺いました。昨年末にはTPP(環太平洋パートナーシップ協定)が発効し,本年初頭には,ベトナムについても効力が発生しました。今後も,日本企業の当地進出がますます加速し,日越間の経済連携が一層深まっていくものと思います。当総領事館としても,日本とホーチミン市及び南部各省において,進出日本企業の皆様方のビジネス環境が更に改善されるよう,尽力して参りたいと思っております。
また,ベトナムはご存じの通り,大変な親日国,日本ファンの多い国でありますが,昨年の統計では約7万1千人もの日本語学習者がおり,ここホーチミン市においても日本語学習熱が大変旺盛です。本年1月には,ホーチミン市内の9月23日公園で,第6回ジャパン・ベトナム・フェスティバルが開催され,日本製品の紹介のみならず,ドラえもんや名探偵コナンなどのアニメキャラクターの登場や,DA PUMPの熱演,盆踊り大会など,様々なイベントが行われ,主催者発表によれば2日間,32万人の人手を集めたと伺いました。
当総領事館としても,このような文化イベントを通じ,今後とも,日本文化の紹介や広報の活動,日本留学促進や日本語教育普及など,文化・広報・教育分野でも様々な活動と協力行って参りたいと思います。加えて,年々増え続ける在留邦人や邦人旅行者の皆様への各種行政サービスの充実に努めるとともに,皆様が当地で安心して滞在されるよう,安全情報の積極的な提供を図って参ります。
我が国では,日越友好協力関係がめざましい進展を遂げた「平成の時代」が終わり,5月には新しい天皇陛下が即位され,元号も新しくなります。 新しい時代を迎えても現在の良好な二国間関係を更に発展させるべく,皆様のご協力を賜りながら,ホーチミン市を中心とするベトナム南部と日本との一層の関係強化を図っていきたいと考えております。
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