海外安全対策情報(平成28年度第3四半期)

平成29年1月11日

海外安全対策情報(平成28年度第3四半期)

平成29年1月11日
在ホーチミン日本国総領事館
 
               海外安全対策情報
      (平成28年度第3四半期(平成28年10月~12月))
 
1 社会・治安情勢
  公安当局によれば,ホーチミン市内及び周辺省・都市においてはデモやテロ等の発生は確認されておらず,現在のところ当地の治安情勢に特段大きな問題はない。
しかし,今後の国際情勢如何によっては,反中デモやテロ等が発生する可能性は否定できないことから,デモ等に遭遇した場合には,速やかにその場から離れ,無用のトラブルに巻き込まれないよう注意を要する。
   
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)以下の統計はホーチミン市統計局発行の「ホーチミン市社会経済状況」2016年12月から抜粋したもの。刑法犯及び麻薬犯罪はやや減少した。
【刑法犯関係】(平成27年11月16日~平成28年11月16日実績)
 ア 刑法犯発生件数:5205件(昨年同期比-13.31%)
 イ 刑法犯検挙件数:3683件(検挙率70.75%)
【麻薬犯罪等】(平成27年11月16日~平成28年11月16日実績)
 ア 麻薬犯罪検挙件数:1579件(昨年同期比+27件)
 イ 麻薬犯罪検挙人員:3257人
 ウ 売春宿摘発数:69件
 エ 売春検挙人員:282人
 オ 賭博犯罪検挙件数:376件
 カ 賭博犯罪検挙人員:1584人
 
(2)邦人被害事案
ア 11月中旬の休日朝,ホーチミン市1区所在のホテルにおいて朝食を摂った際,カバンを席に置いたまま料理を取りに行き,数分後に席に戻るとカバンが盗まれていた。
  ※日本人がよく宿泊するホテルのロビー等においても置引きが発生している。
イ 11月中旬の平日昼間,タンソンニャット空港の国際線到着口において,ベトナム人男性が社用車の運転手を装い,「会社から迎えに来ました。社用車が変わり新しいドライバーです。」と英語で話しかけてきたことから乗車したところ,空港出口の料金所で少額紙幣を要求され,ないことを告げると今度は財布を要求された。不審に思い降車し被害はなかった。
  ※同様の事案が発生しており,空港での違法タクシーや見知らぬドライバーには注意が必要。
ウ 11月下旬の休日昼間,タンソンニャット空港の国際線到着口において荷物を載せたカートを押していた際,ベトナム人に背後からケチャップを服にかけられ,服を拭きながらこのベトナム人と話している隙に,別のベトナム人にカートに置いていた貴重品の入ったカバンを盗まれた。
エ 12月上旬平日夜,バックパッカー街周辺において,ベトナム人女性に「マッサージ」と声を掛けられ身体を触られた。マッサージを断ったところ,急に女性が離れていきバイクに乗って立ち去った。不審に思い盗まれたものがないか探してみると,ズボンの後ろポケットに入れていたiPhoneが盗まれていた。
 
(3)邦人以外の被害事案
ア 10月初旬の夜,ホーチミン市1区において,スペイン人女性が徒歩で通行中,バイクに乗車したベトナム人男性がカバンをひったくろうとしたので,カバンの紐をつかんで抵抗したところ,そのまま引きずられ怪我をするという強盗致傷事件が発生している。
イ 11月初旬,ホーチミン市8区においてベトナム人女性が徒歩で通行中,バイクに乗車したベトナム人男性が後方から近づき,ネックレスをひったくた。騒ぎを聞きつけた周囲の住民が犯人を取り押さえようとしたところ,犯人に首を刺されるという殺人未遂事件が発生している。
ウ 12月中旬平日の夕方,ホーチミン市1区のバックパッカー街のホテルに宿泊した韓国人女性が買い物のため外出したところ,数時間後にホテルの部屋に戻ってくると,スーツケースに入れていたカバンが盗まれていたという侵入窃盗(客室狙い)事件が発生している。
 
3 テロ・爆弾事件発生状況
  事件の発生は認知していない。
 
4 誘拐・脅迫事件発生状況
  邦人に対する事件の発生は認知していない。
 
5 日本企業の安全に係わる諸問題
日本企業に対するストライキ等の問題については把握されていない。