海外安全対策情報(ベトナム南部)(令和元年度第1四半期)
令和元年7月8日
海外安全対策情報(ベトナム南部)(令和元年度第1四半期)
海外安全対策情報(ベトナム南部)
(令和元年度第1四半期(平成31年4月~令和元年6月))
(令和元年度第1四半期(平成31年4月~令和元年6月))
令和元年7月5日
在ホーチミン日本国総領事館
在ホーチミン日本国総領事館
1 社会・治安情勢
公安当局によれば,2014年5月中旬に発生した反中デモ,2016年5月初旬に発生した魚大量死事件関連デモ以降,ホーチミン市及び周辺での大規模なデモ等の発生は確認されていなかったが,2018年6月10日から12日に亘って,ホーチミン市内,ロンアン省工業団地内,カインホア省ニャチャン等全国各地で経済特区法案に関する大規模デモが発生した。ビントゥアン省では,デモ隊の一部が暴徒化し,放火や破壊行為を行った。また,サイバーセキュリティー法の制定に関してデモを扇動した人物が治安当局に検挙される等しており,今後も上記経済特区法案やサイバーセキュリティー法等に関するデモの発生が懸念されることから,ニュースやインターネット等で情報収集して非常時に備える必要がある。
また,2018年6月には,ホーチミン市タンビン区の公安(警察署に相当)に対して,反政府組織による爆弾テロが発生し,4名が負傷した。こういった反政府組織によるテロが2017年4月にタンソンニャット国際空港において発生した爆弾テロに続いて発生していることから,特に警戒が必要である。この他,本年3月にニュージーランドで発生した反イスラム・反移民思想関連の銃乱射テロや4月にスリランカにおいて発生したイスラム過激派による同時多発テロが相次いで発生しており,当地においても十分警戒する必要がある。
デモ等に遭遇した場合は,絶対に近づかず,速やかにその場を離れる。
また,テロ被害に遭わないように,人が集中する場所を避ける等の配慮が必要である。
2018年同1月には,サッカーアジアカップU23大会におけるベトナム代表の決勝進出により,若者を中心とした暴走行為による交通マヒ等が各地で発生し,同年12月には,ハノイで開催されたサッカースズキカップ決勝でベトナム代表が10年ぶりに優勝し,ホーチミン市を始め各地で若者を中心としたバイクの暴走行為により交通マヒが発生しており,サッカーの試合同行によっては,同種の事案の発生に注意を要する。
一般犯罪被害については,2018年中は前年比減少していたが,本年に入ってから増加傾向にあることから,貴重品の管理等の危機管理に配意する必要がある。
当館ホームページや外務省の海外安全情報等で最新情報を入手するとともに,貴重品管理には十分注意する必要がある。
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)以下の統計はホーチミン市統計局発行の「ホーチミン市社会経済状況」から抜粋。刑法犯の認知件数は減少している。
【刑法犯関係】(2019年上半期6ヶ月間の実績)
ア 刑法犯認知件数:1910件(昨年同期比-94件,-4.69%)
イ 刑法犯検挙件数:発表なし
ウ 刑法犯検挙人員:発表なし
【麻薬犯罪等】(2019年上半期6ヶ月間の実績)
ア 麻薬犯罪検挙件数:913件
イ 麻薬犯罪検挙人員:1893人
ウ 売春宿摘発数:5件
エ 売春関連検挙人員:32人
オ 賭博犯罪検挙件数:159件
カ 賭博犯罪検挙人員:1045人
【交通事故】(2019年上半期6ヶ月間の実績)
ア 交通事故件数:1660件(前年同期比-119件,-6.7%)
イ 交通事故死亡者:303人(前年同期比-39人,-11.4%)
ウ 交通事故負傷者:1147人(前縁同期比-66人,-5.4%)
(2)邦人被害事案(当館認知総数:19件・ひったくり11件,スリ5件,他)
● 4月の被害状況
・被害件数 ~ 10件
・被害種別 ~ ひったくり:5件,スリ:3件,空き巣:1件,詐欺:1件,
・被害実例 ~ 4月中旬,7区の路上において,徒歩で通行中の邦人男性が,後方から来たバイクに乗車した男からカバンをひったくられた。
● 5月の被害状況
・被害件数 ~ 5件
・被害種別 ~ ひったくり:4件,傷害:1件
・被害実例 ~ 5月中旬,1区レタントン通りの飲食店において,請求額について店の関係者と在留邦人が口論となった挙げ句,同店関係者からこん棒のような物で殴打されて負傷した。
● 6月の被害状況
・被害件数 ~ 4件
・被害種別 ~ ひったくり:2件,スリ:2件
・被害実例 ~ 6月上旬,3区で乗車したタクシー運転手から,邦人の観光客女性が,財布内から現金をスリ盗られた。
★1月~6月 累計被害件数 52件
(3)邦人以外の被害事案
・5月上旬,1区のレストランにおいて,韓国人男性が置いていたスマートフォンを置き引きされた。
3 テロ・爆弾事件発生状況
テロ・爆弾事件の発生は認知してない。
4 誘拐・脅迫事件発生状況
誘拐・脅迫事件の発生は認知していない。
5 日本企業の安全に係わる諸問題
日本企業の安全に係わる諸問題は認知していない。